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大学受験の基礎固めはいつまでに行うべき?勉強法とポイントも解説
大学受験において「基礎固め」は、志望校の合否を左右する重要な土台づくりです。とはいえ、志望校合格に向けて大学受験の勉強に取り組んでいる受験生は、「基礎固めといっても、いつまでにどの範囲まで終わらせればいいの?」と疑問に思うかもしれません。
また、いきなり難度の高い問題に挑戦したほうが、応用力が身に付いていいのではないかと考える受験生も、少なからずいることでしょう。
そこでこの記事では、大学受験に向けた基礎固めの基本方針と基礎固めを終えておきたい時期のほか、勉強法と教科・科目別の基礎固めにおけるポイントについて解説します。
この記事の目次
大学受験の基礎固めにおける3つの基本方針
大学受験において基礎固めとは、志望校の合否を決めるカギです。基礎がきちんと固まって、初めて高度な応用問題を解く土台ができる上、偏差値60以上も実現可能となります。反対にいえば、基礎が固まっていないと、応用問題を解くことはおぼつかないでしょう。
まずは、基礎固めをする際に重要となる3つの基本方針について解説します。
基本方針1:教科書レベルの基礎知識を人に説明できるレベルで理解している
基礎固めの基本方針として、教科書に記載されている用語や公式などの基礎知識を、人に説明できる程度にまで理解することが挙げられます。
教科書レベルの基礎知識でも、単に暗記して「わかったつもり」になるのでは不十分です。教科書レベルの内容を人に説明して正確に伝わるようになっていれば、「基礎がわかっている」といえるでしょう。
このレベルの理解度に達することで、より高度な応用問題へのアプローチが可能になります。
基本方針2:教科書レベルの基礎問題を自力で難なく解ける
教科書レベルの基礎問題について解答解説を見たり、誰かに説明を受けたりすることなく、自力でスムーズに解く力を備えるようになることが必要です。
基本方針1と2で重要なのは、「インプットした知識をどれぐらいアウトプットにつなげられるか」ということです。正確にアウトプットできるようになっていれば、大学受験に向けて自信が増すはずです。
基本方針3:読む・書く・覚える・計算するといった基礎練習を重ねる
基礎固めにおいて必要なのは、基礎知識や基礎問題を解く力の定着のために、基礎練習をひたすら繰り返すことです。
基礎練習は、スポーツにおける筋トレのようなもの。大学受験における読解力や記述力のほか、記憶力、計算力などの基本スキルを何度も繰り返し練習して鍛えることで、基礎知識と基礎問題を解く力がしっかりと身に付きます。
基礎練習を地道に積み重ねた受験生は、実践演習に移行した際に大きく伸びる傾向があるのです。
大学受験の基礎固めはいつまでに行う?
大学受験成功のために、基礎固めは高校2年生のうちに済ませておくのが理想的です。
高校2年生の時期に基礎固めを行っておくことで、高校3年生になる前に、大学受験に必要な基礎知識と問題を解く力を身に付け、応用問題や過去問への対応力を高めることができます。
高校2年生のうちに終えられない場合、遅くとも高校3年生の夏休みまでには、基礎固めを完了させておきましょう。高校3年生の夏休みは、大学受験の準備期間として重要なタイミングです。この時期までに基礎固めが終わっていれば、以降は志望校の入試に向けた過去問対策などに注力できるはずです。
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大学受験に向けた基礎固めの具体的な勉強法
大学受験の基礎固めは、具体的にどのようにすればいいのでしょうか。ここでは、大学受験の基礎固めの、具体的な勉強法をご紹介します。
学校の授業にきちんと取り組む
大学受験の基礎固めには、学校の授業にきちんと取り組むことが不可欠です。大学受験対策に気をとられ、学校の授業をおろそかにしてしまう人は少なくありません。しかし、実は毎回の授業で習った内容をきちんと見直して定着することが、基礎固めの大前提なのです。
先週の授業でどんなことを学んだのか、どれぐらい覚えているか、すぐに答えられますか?書店で基礎固めの参考書を選ぶ前に、まずは自分が授業でとったノートや配布されたプリントを見直し、基礎知識の確認をしてください。その上で、予習・復習もしっかりと行いましょう。
アウトプットを意識した勉強をする
大学受験の基礎固めには、アウトプット重視の勉強法が効果を発揮します。基本方針1・2で前述したとおり、「インプットした知識をどれぐらいアウトプットにつなげられるか」が重要です。
基礎固めというと暗記などのインプットばかりを行いがちですが、アウトプットを行うことで格段に定着率が高くなります。
教科書レベルの基礎知識を人に説明できるまでしっかりと理解し、教科書の基礎問題を何も見ずに自力で解けるようにすることを目標にしてください。
日常的に取り組めるルーティン用課題で復習する
基本方針3の「読む・書く・覚える・計算するといった基礎練習を重ねる」を継続的に行うためには、単語帳や基本問題集のほか、用語集、学習アプリなど、日常的に取り組むことができるルーティン用の課題を用意しましょう。
電車やバスなどで通学している場合は、通学中の時間を有効活用し、これらの学習ツールで定期的に復習することをおすすめします。
教科・科目別、大学受験の基礎固めのポイント
大学受験の基礎固めは、教科・科目ごとに多少異なります。ここでは、教科・科目別に大学受験の基礎固めのポイントをご紹介します。
国語:基本的な用語や文法、句法を説明できるようにする
大学受験の国語の基礎固めで重要なのは、基本方針1にあるように、自分の言葉で説明できるレベルまで理解することです。
現代文においては、基本的な用語を説明できるようになったら、基本方針3の日常的な取り組みとして積極的に本を読むようにしてください。その内容を人に対して簡潔に説明できるよう練習することで、読解力や要約力が身に付きます。
古文の単語と文法を暗記したり、漢文の句法を身に付けたりする際にも、同様に人にスムーズに説明できるようなアウトプットを繰り返すことで、基礎固めが進んでいくでしょう。
数学:定理や公式を使えるようになるまで基礎問題を解く
数学の基礎固めにおいては、基本方針2のとおり、定理・公式の説明や解答解説など何も見ずに、基礎問題が解けるようになるのを目標にしてください。
継続的な基礎練習を行うことによって、定理や公式の使い方が確実に身に付きます。
英語:基本的な文法を説明でき、実際に英文を作れるようにする
英語の基礎固めでは、基本方針の1・2を意識して取り組みます。英単語については、基本的な意味を1秒以内に思い出せるようになるまで復習してください。英文法も基本的なものは、何も見ずに説明できるようになるまで復習を繰り返します。
その上で、基本方針3にあるように、日常的に最低1つでも英文を読んだり、基本的な文法事項で英作文をしたりして、読解力や作文力が身に付くような基礎練習に取り組みましょう。
英語の勉強法の詳細は、下記のページで紹介しています。
大学受験英語の勉強法とは?基礎から上級までレベル別に解説
社会:縦軸をつないで説明できるようにする
社会のうち日本史など歴史系科目の基礎固めでは、歴代の指導者を時代順に整理し、縦につないでみましょう。この縦軸をもとに、各指導者の治世時に起きた出来事をまとめると、時系列が理解できるようになり、覚えやすくなるのでおすすめです。
過去から現在までの縦のつながりを意識しながら、基本方針1のとおり、人に説明できるレベルまで理解していくと、基礎がしっかりと固められます。
日本史の勉強法の詳細は、下記のページで紹介しています。
日本史の正しい勉強法とは?大学入試別対策や科目選択について解説
理科:イメージの構築をする
物理や化学などの理科科目は、複雑な計算問題や難解な専門用語が多いのが特徴です。そのため、勉強しにくいと感じる受験生も多いでしょう。
理科系科目の基礎固めも、基本方針1・2に沿って勉強します。まずはインターネット上の解説動画や資料集などの図版を活用して概要をつかみ、自分の中でイメージを構築することから始めるようにしてください。その上で、定義や条件、公式などをノートにまとめ、自分の言葉で人に説明したり、図示したりできるようにします。
その後は、公式や解法のパターンを整理しながら、基礎問題を解いていきます。基礎練習を繰り返して何も見ずに解けるようになれば、それは理科の基礎が定着した証拠です。
物理と化学の勉強法の詳細は、下記のページで紹介しています。
大学受験の物理の正しい勉強法は?分野別対策や共通テスト対策を解説
高校化学の正しい勉強法とは? 分野別対策や共通テスト対策を紹介
基礎固めはどこまでやるべき?
基礎固めと一口にいっても、どの範囲までやるべきなのでしょうか。大学受験における基礎とは、「教科書レベル」を指します。
具体的には、教科書に掲載された応用問題のレベルが、入試問題の超基礎レベルと同じと考えていいでしょう。つまり、大学受験の基礎固めとは、教科書の応用問題レベルまでの内容をマスターすることになります。
難関大学で出題される難度の高い問題も、実は教科書レベルの内容がベースです。ただ、その内容の「組み合わせ方」こそが、難しさの理由なのです。しっかりと基礎固めができていれば、高難度問題にも対応できるようになります。
授業を聞いて「わかった!」という人は多いものの、「わかったつもり」で終わってしまう人は、基礎が固まっていません。また、「説明を見ながらであればわかる」人も、説明を見なければ問題を解けないレベルの基礎の定着率なので、注意が必要です。
基礎固めを終えて、大学受験の正式な挑戦権を得られるのは、「何も聞かず、何も見ずに自力で解ける」段階まで達した人を指します。そして、アウトプット学習を繰り返し、「人に説明できる」段階に達した人こそが、上位層(偏差値60以上)を狙えるレベルだと考えてください。
基礎固めが終わった後に取り組むべきこと
高校2年生のうちか、遅くとも高校3年生の夏休みまでに基礎固めを終えた場合、受験生はその後、何に取り組めばいいのでしょうか。
ここでは、基礎固めが終わった後に取り組むべきことについて解説します。
演習問題を解く
教科書の基礎問題を何も見ずに解けるようになったり、人に解き方を含めて説明できるようになったりしたら、次は演習問題にチャレンジしましょう。
仮に覚えたパターンを使っても解き方がわからなかった場合は、解答解説を見て本当にわからないポイントだけを確認し、再度解き直します。あくまで「自分の力で解く」ことにこだわって、自力で解けるようになるまでチャレンジしてください。
復習する
演習問題を解いていると、身に付けたはずの基礎知識の中でも、すでに忘れてしまっている内容や、思った以上に押さえきれていない内容が見えてくるでしょう。
その際には、くれぐれも演習問題の解答解説を読んで、「わかったつもり」にならないようにしてください。基礎について整理するためにまとめたノートに戻って復習したり、教科書や資料集に記載されている周辺知識も併せて復習したりするようにすることをおすすめします。
基礎練習を積み重ねる
基礎固めが一通り終わった後も、基本方針3にある基礎練習は継続したほうがいいでしょう。なぜなら、筋トレなどと同様に、基礎練習を怠ると基礎体力が低下し、次のステージにレベルアップできなくなってしまうからです。
基礎練習は大学受験の勉強において、最初から最後まで必要です。基礎練習の積み重ねを怠ることなく、応用問題や高難度問題に挑むための筋力を養うようにしてください。
志望校の過去問を解く
基礎固めが終わったら、志望校の過去問にチャレンジしたくなる人も少なからずいます。ただし、無闇に高難度の過去問に手を出すのはおすすめできません。また、最初から制限時間内で解くことにこだわらないようにしてください。
なぜなら、基礎固めを終えたレベルでは、制限時間内で過去問を解けないからです。難しい過去問が解けずに自信を喪失してしまうよりは、徐々にステップアップして、成功体験を積み重ねることに注力することをおすすめします。
現状のレベルと目標とするレベルの両方を鑑みて、最適な難度の過去問を選ぶようにしましょう。その上で、最終的に第一志望校の過去問が、制限時間内で合格点を取れるようになれば良いのです。
大学受験の基礎固めはディアロのアウトプット学習で取り組もう
大学受験の基礎固めは、高校2年生のうちか、あるいは高校3年生の夏休みまでに終わらせておきましょう。
ただし、学校の授業の内容を確実にものにしながら、教科・科目ごとのポイントを押さえて進めて行く必要があります。何より、インプットだけでなく、アウトプットを重視して進める必要があることに注意してください。
基礎知識は、学んだ内容を自分の言葉で人に説明したりすることで定着していきます。ただ、友人とアウトプット学習を行うのには限界があります。アウトプット学習のノウハウがある大学受験専門塾でトレーニングするのがおすすめです。
大学受験ディアロは、トレーナー(講師)との対話式トレーニングによるアウトプット学習を推進しており、2024年度の大学受験ディアロでは、3つのカリキュラムをご用意しています。志望する進路に応じてお選びいただくことが可能です。
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■監修
武田優士(たけだ・まさし)
株式会社ゼニス ディアロ運営部課長兼指導開発課課長。大学受験領域を専門として、学習塾の運営に2002年から20年間携わる。以前は集団塾で教壇に立ち、授業・科目指導(英語)を担当したことも。現在は、ディアロのスクールを管轄するエリアマネージャーのほか、責任者として商品開発・公民事業・マーケティングに従事。
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