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探究学習とは?目的やメリットは?正しいやり方も解説!
学習指導要領の改訂に伴い、2022年度の高校の授業では「総合的な探究の時間」が導入されました。
「総合的な探究の時間」と聞くと、少し難しそうな印象がありますよね。そこでこの記事では探究学習とはどんなものか、その重要性やメリット・デメリットまで、詳しく解説していきます。
探究学習が設けられた背景を知り、日常生活や実社会に当てはめて考えていくことで新しい視点に気づくことができるでしょう。
東京大学 文科一類 / 東京工業大学 理学院 / 一橋大学 法学部 / 東京医科歯科大学 医学部[医] / 北海道大学 医学部[医] / 東北大学 工学部 / 早稲田大学 政治経済学部 / 早稲田大学 商学部 / 早稲田大学 創造理工学部 / 慶應義塾大学 法学部 / 慶應義塾大学 経済学部 / 慶應義塾大学 理工学部 / 上智大学 外国語学部 / 東京理科大学 理学部第一部 / 東京理科大学 工学部 ほか多数合格!
※大学受験ディアロ・大学受験Dialo onlineの2022年度入試実績です(在籍生のみ/講習のみ・体験のみは含まず)。
2016年大学受験ディアロ開校以来、各年度入試ののべ合格数について比較し2022年度が過去最多。
この記事の目次
探究学習とは?
「探究学習」とは、生徒が自ら問いや課題を立て、それに対する答えを出すために、情報収集や分析・意見交換などを行う学習活動のことです。生徒の思考力や判断力、表現力などを育み、幅広い答えを導き出す力を養うことを目的としています。
文部科学省は「総合的な学習(探究)の時間」について、このように定義しています。
総合的な学習(探究)の時間は、変化の激しい社会に対応して、探究的な見方・考え方を働かせ、横断的・総合的な学習を行うことを通して、よりよく課題を解決し、自己の生き方を考えていくための資質・能力を育成することを目標にしていることから、これからの時代においてますます重要な役割を果たすものである。
探究学習とは、具体的にこのような活動を行います。
【探究学習の流れ】
- 課題の設定
- 情報の収集
- 整理・分析
- まとめ・表現
2022年から「次期学習指導要領」の改訂に伴い、高校では本格的に探究学習の導入がはじまりました。まだ馴染みがない分野ですが、新しい指導要領でもっとも力が入れられている部分です。
国際的にも注目されている「探究学習」について、少しずつ理解を深めていきましょう。
「探究」の意味とは?
「探究」とは、「ある物事の真の姿・あり方をさぐって見きわめること」です。
似たような言葉に「探求」がありますが、こちらは「ある物事をあくまで捜して得ようと努めること」という意味があります。どちらも「探る」ですが、得ようとする結果の部分が大きくことなります。
探究学習とは、物事の在り方の本質部分まで探り見極めることがゴールです。
AI(人工知能)の発達により、今後職業の47%はコンピュータに取って代わられると予想されています。この変化の時代で、新たな問題に向き合い生き抜くためには、主体的に問題を発見し、協働しながら解決していくことが求められます。
探究こそAIにも代替できない、人間本来の力。グローバル化やAI化が進む社会で、必要不可欠な力といえます。
教科学習との違い
もっとも一般的な学習活動に「教科学習」があります。先生が生徒に向けて授業を行い、学んだことをテストしながら理解を深めていく学習です。
教科学習には、効率的に情報を吸収できるというメリットがありますが、生徒による理解のバラつきや学びが深まらないデメリットもあります。
このような弱点を補えるのが探究学習です。教科学習がインプット主体であることに対して、探究学習はアウトプット主体といえます。
探究学習は生徒一人ひとりが主役になり、探究していくテーマや課題を自分の力で発見し、第三者に伝える前提で学習を進めていくのです。
授業の時間が限られている中で、いかに探究する力を育めるかが課題ですが、教科学習では得られない力を育まれることが期待されています。
探究学習の重要性とは
2022年度の高等学校学習指導要領には、以下の7つの科目が新設されました。
-
- 古典探究
- 地理探究
- 日本史探究
- 世界史探究
- 理数探究基礎
- 理数探究
- 総合的な探究の時間
なかでも、「総合的な探究の時間」は必修科目になっています。
グローバル化が進み、変化の激しい社会に乗り遅れないようにするためには、一つひとつの課題に向き合い、解決まで導く力が必要です。「これまでのように誰かが指示をしてくれる」という受け身の姿勢ではなく、自ら主体的に動く人間が求められています。
「総合的な探究の時間」は、これまでの教科学習では得られない、主体性・実行力・計画力・解決能力などを育むために欠かせない学習活動と考えられているのです。
探究学習のメリット・デメリット
では、探究学習にはどのようなメリットやデメリットがあるのでしょうか。
これまでにない学習活動であることから、生徒のみならず学校の現場においても負担が大きくなることが想像できます。しかし、その負担以上に、関わる人たちにとって大きな学びになることは間違いありません。
探究学習で新しい学びの好循環を生み出すためにも、教員も生徒も探究学習の特徴を押さえていきましょう。
探究学習のメリット
具体的にはこのようなメリットがあります。
- やる気や主体性が高まる
- 課題解決に必要な力が身につく(計画力・情報収集・整理する力など)
- 知識やスキルを活用し、教科や科目の垣根を超えた学力向上につながる
- コミュニケーションに必要な伝える力や聴く力が身につく
- 自信が身につき、自らが将来の選択肢を増やせる
探究学習は自らが課題を見つけることがスタート。さまざまなプロセスを、他者と協力しながら答えを見つけていくことになります。生徒が興味や関心のある分野を見つけていくことが大切といえるでしょう。
また、社会で生き抜くために欠かせないコミュニケーション能力。探究学習では「自分の意見を伝える」「他人の意見を尊重する」といった双方向のコミュニケーションを積極的に行うため、協働性が身につきます。
教科学習だけでは難しかった、日常や将来において欠かせない力を身につけられることが探究学習の最大のメリットです。
探究学習のデメリット
対して、このようなデメリットが考えられています。
- テーマや課題を決められず、生徒のやる気がなくなる
- 教員が生徒を見守り、それぞれの力を引き出す必要があるため時間や工数がかかる
- 生徒が探究学習を活かせない可能性もある
- 教科学習の勉強時間が減ってしまう
- 生徒が自信を失ってしまう可能性がある
探究学習はこれからの社会を生き抜く力を育む学習ですが、進学のための入試に必要な教科学習がおろそかになってしまう懸念があります。とくに「一般入試」の進路を考えている生徒にとってはモチベーションに繋がらない可能性もあるでしょう。
具体的な探究学習の方法
では具体的な探究学習の方法をみていきましょう。
文部科学省は探究学習を下の図のように表しています。
①【課題の設定】 体験活動などを通して、課題を設定し課題意識をもつ
②【情報の収集】 必要な情報を取り出したり収集したりする
③【整理・分析】 収集した情報を、整理したり分析したりして思考する
④【まとめ・表現】気付きや発見、自分の考えなどをまとめ、判断し、表現する
出典:今、求められる力を高める総合的な学習の時間の展開(高等学校編)|文部科学省
生徒は学校から与えられた課題に取り組むのではなく、自らテーマを決めて課題を設定します。そして、探究の過程を繰り返しながら、さまざまな能力を磨いていく学習方法なのです。
一つひとつのプロセスを具体的にみていきましょう。
1.課題の設定
【 体験活動などを通して、課題を設定し課題意識をもつ】
体験学習に置いてもっとも重要なのは、「課題(テーマ)の設定」です。テーマは教員が与えるものではなく、生徒が自主的に見つけていくもの。しかし、自分がやりたいテーマが見つからず、主体的に取り組めない生徒がいるのも現状です。
テーマ設定をする際にはいくつかのポイントがあります。
- 生徒の疑問や問題意識を引き出す
- 生徒が興味・関心があることを引き出す
- 生徒の目線に立つ
テーマを決める時は「なぜ?」がキーワードになります。生徒自身の問題意識を引き出すことができれば、自発的にテーマに向き合っていけるでしょう。生徒の身の回りを題材に、「なぜ?」と問いかけ引き出してあげることで、生徒自身が問題を意識し、より深く考えるきっかけになるでしょう。
テーマ決めは時間をかけることも大切です。とりあえず設定してみることもきっかけにはなりますが、思ったように探究学習の効果を得られないことも考えられます。焦らせてやる気を削いでしまっては元も子もありません。生徒の目線に立ち、生徒の問題意識に向き合いながら慎重にテーマ決めをしていくことが大切です。
2.情報の収集
【 必要な情報を取り出したり収集したりする】
探究学習はテーマが決まり、課題が設定できたら、課題についての情報を集めていきます。どうやって課題を解決するかの道筋を決め、どんな情報が必要なのかを考えながら情報収集していきます。
情報収集で大切なのは「仮説」を持つことです。いきなり正しい答えを見つけられるものではありません。最初は仮でもよいので、情報を集めるための仮説を立てていきましょう。情報収集後に、その仮説に対する効果測定や検証・分析を行うことで、より課題が具体的になり、さらに必要な情報が集めやすくなります。
また、仮説に対する情報収集だけでなく、課題に対して関連する情報にも目を向けていきましょう。関連する情報を知ることで視野が広がり、情報を収集する際の取捨選択する力も養われます。
日常生活でパソコンやスマートフォンなどで情報を収集することが当たり前になりました。情報収集力を鍛えることで課題に対して適切な情報を導き出すことができるでしょう。同時に、インターネットの情報のみにとらわれず、書籍で調べたり人から聞くことで偏りのない情報収集ができるようになります。
3.整理・分析
【収集した情報を、整理したり分析したりして思考する】
情報を集めたら、整理して課題解決のために必要な分析を行います。情報を構造化・体系化していくと幅広い視点で物事を見ることができます。
- 比較する
- 共通点を探す
- 因果関係を考える
- 関連付ける
- 順序立てる
まずは上記のような視点で、情報を多角的に見ていくとよいでしょう。多角的に物事を見ることが情報整理の第一歩。傾向が見えれば対策が考えられたり、次の思考に進みやすくなります。
情報の整理や分析は、最初からできるものではありません。教員がやり方や方法を提示してあげることで、生徒に新しい視野を持たせることができます。新しい学びにつなげるために教員が導いていく工夫が大切です。
4.まとめ・表現
【気付きや発見、自分の考えなどをまとめ、判断し、表現する】
ここまでのステップで得たものをまとめて、資料に落とし込み、自分たちの言葉で発表していきます。探究学習のステップを振り返ると、さまざまな気づきがあるはずです。
このステップでは、よかったことやうまくいかなかったこともまとめておきましょう。次回の活動に活かし、より高い視点で臨むことができます。
表現のステップで大切なことは、結論や主張を明確にして、第三者にわかりやすく伝えることです。
- 序論:問題を提起した上で、自身の考えの方向性を主張します。
- 本論:序論で述べた主張の根拠を説明します(主張の基になった事実なども加えると説得力が増します)。
- 結論:主張を再度示します。
これらのことを生徒自身が考え、形にしていくことが大切です。そして、第三者が理解できるように試行錯誤しながら回数を重ねることで、伝え方が次第に上達していくでしょう。この考え方は入試の面接や、小論文などの記述問題でも応用できます。
また、自分が発表することだけを頑張るのではなく、他人の発表もしっかりと聴き、考え方や伝え方など気づきを吸収していくことも大切です。
このように探究学習は目的意識を持って取り組むことで、大きな学びを得ることができるのです。
大学受験ディアロの受講者の声
大学受験ディアロを受講し、見事合格した受講者の声を紹介します。
ディアロに決める前に、6つくらい他の塾の説明や体験を経験しましたが、その中で「ディアロが一番自分に合っている」と思い、通うことに決めたんです。
トレーナーやスクールマネージャーと相談をしながら、やるべきことを整理して、その計画に沿って予習とトレーニングを確実にやっていったら実力はついてきます。ディアロは要望をいいやすい・聞きやすい・話しやすい環境もメリットです。 自分が高2から飛び入学で合格できたのも、対話式トレーニング・個別対応のおかげだと思っています。
あとは、自分は中高一貫校でしたが、割と授業にまじめに取り組み、毎回宿題をちゃんとやって、常に成績を維持してきたことも重要だったと思います。普通のことをちゃんとやり続けることが大変ですが、大事だと思います。
まとめ
探究学習はアウトプットすることを前提に学習していきます。主体性を持って取り組むため、そこから得られる学びの質は教科学習とは大きく異なります。
探究学習に目を向けて真剣に取り組むことは、入試対策にもなり、社会を生き抜く力にもつながります。
まだまだ馴染みのない学習方法であるため、「自分にはできるかな・・・?」といった不安もあるでしょう。
大学受験ディアロでは、探究学習にも欠かせない力を養うトレーニングをご用意しています。
思考力・判断力・表現力を養う「1:1対話式トレーニング」や、多様性や協働性を養う「総合対話式トレーニング」まで、講師(トレーナー)が生徒一人ひとりの力を引き出し、伸ばすトレーニングを行っています。
探究学習についてお悩みがあれば、ぜひディアロに相談してくださいね!
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効率的なインプット学習と、生徒が主体の効果的なアウトプット学習による“反転学習”で、成績をのばし、志望校合格を目指します。
知識を定着させ、使えるようにするためには「人に教える」「人に説明する」ことが効果につながると、私たちは信じています。
ディアロでは、事前にZ会の映像で重要事項・知識をインプット。そして「ディアロの対話式トレーニング®」で、学んだことを自分の言葉で説明してもらいます。
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