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大学入学共通テスト利用入試とは?基礎知識とメリットデメリット!
※2021年1月7日時点の情報をもとに執筆しています
東京大学 文科一類 / 東京工業大学 理学院 / 一橋大学 法学部 / 東京医科歯科大学 医学部[医] / 北海道大学 医学部[医] / 東北大学 工学部 / 早稲田大学 政治経済学部 / 早稲田大学 商学部 / 早稲田大学 創造理工学部 / 慶應義塾大学 法学部 / 慶應義塾大学 経済学部 / 慶應義塾大学 理工学部 / 上智大学 外国語学部 / 東京理科大学 理学部第一部 / 東京理科大学 工学部 ほか多数合格!
※大学受験ディアロ・大学受験Dialo onlineの2022年度入試実績です(在籍生のみ/講習のみ・体験のみは含まず)。
2016年大学受験ディアロ開校以来、各年度入試ののべ合格数について比較し2022年度が過去最多。
この記事の目次
共通テスト利用入試とは?独自入試との違いは?
各大学が独立行政法人「大学入試センター」と共同で実施する「大学入学共通テスト(以下共通テスト)」は、大学入試センター試験(以下、センター試験)の後継にあたる試験として、2021年度に初めて実施されます。
基本的に国公立大学を志望するすべての受験生が、共通テストを受けます。また共通テスト利用入試を行う私立大学を志望する受験生も、共通テストを受けます。どちらも志望大学が指定する教科・科目を選択することになります。
共通テスト利用入試とは
国公立大学の一般選抜は、共通テスト→2次試験という流れですが、私立大学の一般選抜には「独自入試(単に一般選抜とも呼ばれる)」と「共通テスト利用入試」があります。共通テスト利用入試では、ほとんどの学部・学科で、共通テストの成績のみで合否が決まります。
ですが、一部の大学の学部・学科で独自に作成した個別試験を課すケースがあり、この試験方式を共通テスト併用式(併用型)や、共通テスト利用入試(併用型・併用方式)などと呼びます(大学によって呼称が変わるため、内容をよく確認しましょう)。
共通テスト利用入試は2タイプある
繰り返しになりますが、このように共通テスト利用入試には2タイプがあり、共通テストの成績のみで合否が決まる試験を単独型(単独方式)、共通テストと個別試験の結果で合否が決まる試験を併用型(併用方式)などと呼びます。
それぞれについて、詳しく解説していきます。
単独型(単独方式):共通テストを受けて出願するだけで合否が決まる
共通テストの結果のみで合否が決まるタイプで、併用型に比べ採用している大学が多い。受験科目は必須科目と選択科目があり、双方を組み合わせるケースもある。2~3科目の受験が主流だが、1科目のみを課す学部・学科もまれにある。また配点は、受験した複数の科目から高得点の科目を採用する場合がある。英語のリスニングが配点対象とされないなど、解答範囲が限定される科目もあるので注意。
併用型(併用方式):共通テスト+大学独自の試験で合否を決定
共通テストの成績と、大学による個別試験の結果で合否を判定。合否は、合計点で判断するケースと、個別試験の結果と比較して点数の高い方を採用するケースとがある。1つの学科で、必要教科数や出願期間を変えた複数の方式を設けることも。また個別試験では、小論文や適性検査が課されることが多い。受験する学部・学科によって、さまざまなパターンがある。
受験生にとって負担の少ない入試方式であることから、単独型(単独方式)は、数多くの私立大学で導入されています。共通テストだけ受験すれば、複数の大学・短期大学・学部学科に出願でき、かつ個別試験も受けずに済みます。もちろん国公立大学とも併願できるため、国公立大学が第1志望の受験生が、私立大学の受験対策をしなくて済む、というメリットもあります。
共通テスト利用入試における共通テストの必要科目数は、一部の難関校で4教科以上とされていますが、ほとんどが3教科以下です。
共通テスト利用入試と独自入試との違い
共通テスト利用入試では、大学が出願者の試験結果を大学入試センターに問い合わせることにより合否が決まります。独自入試では、遠方の大学まで出向いて試験を受けるところ、全国約700会場以上で実施される共通テストには、居住地の近くで受験できるというメリットもあります。ただし、共通テストは試験日が限定されます。独自入試は、試験日も形式もさまざま。組み合わせ次第で、志望校を複数回受験するチャンスがつくれます。
科目数は、私立大学の独自入試は3教科型が中心ですが、最近では2教科以下の大学もあります。共通テストと同等か、少ない科目数で受験できることが特徴です。
共通テスト利用入試を実施する私立大学が増加
共通テストの前身であるセンター試験を入試に利用している、センター試験利用入試の私立大学は、年々増加傾向であり、志願者も増える傾向にありました。
しかし、志願者数においては、2020年度の私立大一般入試のデータによると、独自方式がわずかに増え、センター試験利用方式は大幅に減少しています。これは、センター試験の難化を受けて、センター試験利用入試での受験を控える傾向となったためとみられています。
いよいよ共通テストが実施される2021年度は、GMARCHレベル以上の私立大学で、共通テスト利用入試が増えています。
学習院大学が共通テスト利用入試を新たにはじめ、青山学院大学も、経済学部以外の個別入試で共通テストを課しています。立教大学も英語の多くの学部で共通テストが必須に。また上智大学はTEAP利用型を除き共通テストを採用し、早稲田大学も学部によっては必要となります。
この流れをうけて、超安全志向といわれる昨今の受験生が共通テストを避けるために、国公立や私立上位校の受験を見送るのでは、との見解もあります。
大学入試センターが2020年12月8日に公表した2021年度の共通テストの最終出願者数は53万5,245人で、前年度より2万2,454人減少。ちなみに、第2日程を希望した人は718人にとどまっています。
※短期大学は除く
※大学入試センター発表のデータ(https://www.dnc.ac.jp/albums/abm00035653.pdf)を引用し、グラフ化
共通テスト利用入試のボーダー分析
これまでとは試験で問われる内容も難易度も変わる共通テスト。そうなるとボーダーラインが気になるところですよね。
塾が開催している模擬試験の結果では、ボーダーラインに関して、難関大学は下がらず、地方の国公立や中堅以下の私立大学は概ね5%前後下がるという結果になっています
センター試験から共通テストに変わって難しくなるとは言え、難関大学を目指す受験生にとっては、手ごたえの変化はなさそうです。大学が独自で出題する個別試験と合計しての合格ライン、これまで通りになるでしょう。
ボーダーラインを気にして、何かしら対策をとるという必要はない、と言えます。
共通テスト利用入試のメリット・デメリット
1日程の試験に対して、出願が複数の学部・学科に対して可能な共通テスト利用入試は、一見いいことばかりに思えます。けれど、メリットがあれば、デメリットもあるのが常です。それぞれを見ていきましょう。
共通テスト利用入試のメリット
- 共通テストの成績だけで複数の大学・学部学科を受験できる(個別試験を課す併用型をのぞく)
- 独自入試と併願可能
- 独自入試と比べて受験料が安価
- 共通テストは地元で受験できるため、長距離の移動がなく、費用と時間を効率的に使える
共通テスト利用入試のデメリット
- 募集人員が少ないため倍率が高くなり、合格ラインも上がるケースが多い
- 共通テストへの出願よりも先に出願となる場合があり、早めに志望校を決める必要がある
- 大学によっては、5~6科目が指定される場合もある
共通テスト利用入試の受験料は?
私立大学を受験する場合、学校推薦型選抜・総合型選抜、一般選抜(独自入試)にかかる費用は1校あたり約35,000円となります。一方、共通テストを利用した入試は約15,000円+共通テストの受験料(3教科以上18,000円、2教科以下12,000円)とやや安価になります。
これは共通テストを利用することで、大学が試験問題を作成する手間がかからないためで、その結果、受験料を抑えられるからです。学校によって若干の差異がありますが、当然、何校も併願すると受験費用がかさみます。志望大学の入試システムや受験料をしっかり確認したうえで、合格が見込める大学に出願しましょう。
まとめ
最後に、共通テスト利用入試に関する注意点をまとめてみたいと思います。
受験科目と配点比率を早めにチェックする
志望校を絞る段階で、受験科目や出題範囲、配点比率、単独型か併用型かなどを確認し、自分の学力で受験可能かどうかを判断しましょう。1つの学科で、科目数や選択方法の異なるタイプの試験を複数設定しているケースでは、受験チャンスが2回あることも。
センター試験との違いを理解し、対策を行う
2021年度の大学入試からセンター試験が共通テストに代わり、「知識・技能」だけでなく「思考力・判断力・表現力等」も問われるようになります。出題傾向は、大学入試センターのWebサイトにある共通テストの試行調査問題などで確認しておきましょう。国語の試験において複数の資料を読み解く力が求められるなど、これまでとは異なる対策が求められますが、出題範囲は従来と同様に、高校で学ぶ基礎にとどまります。
募集人員と合格基準点に注意しよう
共通テストを利用するので、受験生が受けやすいというメリットの反面、必ずしも受かりやすいとは言えません。なぜなら、募集定員が少なく、同じ学部・学科でも一般選抜より難易度、倍率ともに高くなりがちだからです。大学や学部学科によって異なりますが、特に難関私立大学では競争率が高くなります。難易度や倍率などは、昨年までのデータが参考になります。
出願期間にも注意
共通テスト利用方式で注意したいのが、出願期間が早めに設定されていることです。国公立大学の一般選抜には、共通テスト受験後に出願しますが、私立大学では難関大を中心に共通テストの試験日より前に出願を締め切る大学・学科があります。その場合、共通テストの結果をうけての出願はできません。
いかがでしたでしょうか。
1つのテストを受けるだけで、複数校に同時に出願できることが共通テスト利用入試の最大のメリット。導入する私立大学も、今後増加することが予想されます。しっかりと内容を理解して、最善の対策と受験スケジュールで臨み、ぜひ合格を勝ち取りましょう!
▼以下のコラムも参考にしてみてください。
大学入学共通テストの勉強法・傾向と対策
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