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大学入試小論文の書き方
近年、大学入試では「小論文」が一般入試や推薦入試の試験科目として課される大学が増えてきました。
「小論文の書き方を教わったことがないけどこの大学は受験できますか?」とか「小論文って作文と変わらないですよね?」と言った相談を毎年受けます。今回はそんな「小論文」という教科がどのような位置づけなのか、何に注意すればよいのかをお話しします。
□小論文の書き方の基本
そもそも小論文とはどのような文のことを指すのでしょうか?「小論文は書いたことがないけれど、小・中学生の頃に『作文』なら書いたことがある」という人は多いのではないかと思います。では、「作文を書いたことがあるから小論文対策は大丈夫か」といえば、必ずしもそうとは言えません。これまでに書いてきた作文とはどう違うのでしょうか?まずは、作文と小論文の違いをここではお話します。
<作文>
・作文はあくまで「ある事象に対する感想」
・自分の思ったこと、感じたことを素直に書くだけでよい。
<小論文>
・設問条件(課題文)に沿って、自分の主張を序論・本論・結論踏まえて論じる。
・一般論踏まえ、多方面の意見・主張も織り交ぜながら論じる。
ある事象に対する自分の体験や感想をある程度自由に書く作文に対し、自分の意見や主張とその理由を論理的に述べるものが小論文です。作文に比べると思考力・判断力・表現力や課題解決能力が大きく求められます。入試で出題される小論文では、出題の形式や内容は大学によって多種多様です。ある特定のテーマが与えられる場合には、時事問題など一般的なテーマから専門的なテーマまで様々ですし、長文の課題文や図表・グラフなどの資料を読み解くタイプもあれば、志望理由や自分の興味・関心のあることについて論述する場合もあります。
より論理的な小論文を書くためのポイントは、いきなり書き出すのではなく(作文でもそうですよね)、3つの基本構成を意識することです。
小論文3つの基本構成
序論
論点と意見を述べる
自分なりの論点を作り、それに対しての自分の意見を述べるパート。
「〇〇について、私は□□と考える。」と簡潔に述べるほうが良い。
本論
意見に対する根拠を述べる
本論では、序論で述べた自分の意見を裏付けるための根拠を述べるパート。本論の内容がその文章の良しあしを左右するといっても過言ではない。論点について自分なりの考察や根拠となる事例を挙げ、適格に説明する。
結論
自分の意見を再度書く
結論では序論で述べた自分の考えを再確認の意味で述べる。当然だが序論と結論の内容は対応している必要がある。本論で述べた内容を踏まえて最終的な自分の意見を明確に述べる。
実際に書く前に特に意見とその根拠となる材料をメモしていくことが大切です。
□小論文のポイントと注意点
「与えられた試験時間内に指定された字数で自分の意見を論理的に書く」文字にすれば簡単ですが、実際には非常に難しいものです。ここでは、小論文を書く時のポイントと注意点をまとめてみました。ポイントに注意して、演習を繰り返すことが、小論文特有の書き方に慣れていく上で一番の近道です。また、書いたものは学校や塾の先生などの第三者に添削してもらってください。第三者に客観的に評価されることが自分の弱点を知ることができる最適な手段です。しかし、その中でも忘れてはいけないことは自分自身の経験・知識を増やし、様々な事象に疑問を持つ姿勢や自分なりの価値観、語彙力を普段から培うことです。様々な角度から、知識や視点を増やしましょう。
<出題者の意図をおさえる>
まずは出題内容をしっかり理解することです。ポイントは求められているもの(自分は何について論じなければならないのか)をしっかり把握することが大前提です。課題文や資料がある場合は、その内容を正確に読解していきましょう。筆者が何を主張しているのか、資料から読み取れることは何なのか正確におさえていきましょう。
<自分の意見や考えをまとめてみる>
課題文やテーマに対し、どのような意見を主張するのかを決めましょう。
その意見を主張する理由をいくつか挙げてみましょう。さらになぜそう思うのか、根拠を箇条書きにしてみましょう。
<3つの基本構成に従って、論理的に論述する>
前述の「3つの基本構成」に従って論理的に論述していきましょう。メモした内容をもとに、実際に小論文を書き進めます。
<その他注意するポイント>
作文でも同様ですが、段落の書き出しは一字下げる、文体を統一する(小論文の場合は常体「~である」が良い)などの基本ルールもしっかり守っていきましょう。小論文では簡潔な表現が求められる(読みやすい)ので倒置法や体言止めなど、文学的でまわりくどい表現は避けた方が良いでしょう。また小論文で起こりがちなミスとしては、いつの間にか主語と述語の関係がずれてしまっている、接続詞を間違えてしまった、誤字・脱字、などです。細かいところですがよく見直しましょう。
□大学入試小論文に頻出のテーマ・キーワード
大学入試の小論文では、メディアが中心的に取り上げたニュースに関する問題が出題されることが多いです。そのほか、政治・経済・労働・外交・社会・災害・環境・医学・福祉・スポーツ・文化・芸能など、多岐にわたる分野に関連した話題がテーマとなります。社会を動かした出来事は事前に調べておきましょう。
以下、キーワードを分野ごとにまとめてみました。自分の志望する大学の学部系統・分野にあわせて確認してみましょう。
<社会>
・超高齢化社会、少子化社会
・グローバル化
・自然災害への対策
・外国人観光客の増加
・東京オリンピック開催
・待機児童問題
<政治>
・消費税10%導入
・集団的自衛権
・働き方改革
・女性の社会進出
・地方創生
<経済>
・増税による経済的影響
・TPP参加への影響
・雇用問題と失業率の改善
<教育>
・AIを使った新しい教育
・新大学入試
・小学校における英語教育
・体罰・虐待問題
・いじめに対する取り組み
<医療・福祉>
・iPS細胞の活用
・脳死判定について
・尊厳死の是非
・チーム医療
・超高齢化社会における介護問題(老々介護)
\ディアロの「小論文対策」が役立ちました!/2020年度 明治大学経営学部合格 M.Hさん私は指定校推薦で大学入試に臨みましたが、試験科目には「小論文」がありました。なかなか一人では対策しづらい小論文ですが、ディアロの対話式トレーニングが本当に役立ちました!個別指導だからじっくり見てもらえるし、対話を通して「自分の意見や考えをまとめて、相手に伝える」にはまずどうしたらいいか、ということをじっくり学ぶことができました。ディアロでは他科目についても受講していましたが、特に小論文は対話式トレーニングで学ぶのに最適な科目だ!と感じます。考えたり、まとめたり…ということを身につけるためには、最適な学習法だと思います。 |
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