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変わる大学入試~高校生が問われる力とは?
2020年度から導入される予定の「大学入学共通テスト」。これに向けた試行調査(プレテスト)が、2018年11月10日(土)・11日(日)の2日間にわたって各地で実施されました。新しい共通テストを導入するにあたっての課題や、問題作成の方針を決定していくうえで、重要なプレテストになります。
そもそも「大学入学共通テスト」は、高校生として大学入学時点までに必要な力が問われるテストという位置づけです。今回行われたプレテストの趣旨や問題作成の方向性を知るだけでも、「今後高校生としてどのような学力を身につけて、どのような問題に対応することが必要になるか」を掴むことができます。
今回は、独立行政法人大学入試センターの発表している「プレテストの趣旨」を読み解いていきます。今後のみなさんの学習へのヒントになればと思います。
【問題作成の方向性】
「『大学教育の基礎力となる知識・技能や思考力、判断力、表現力を問う問題』を作成すること」
→ つまり、高校生の間に身に着けるべき基礎力を問う問題が出題される、ということです。
現在、高校生で学んだことを大学でも効果的に発揮できるような仕組みづくりや、教育全体の改善が進められているところです。例えば、高校教育の現場では「主体的・対話的で深い学び」がキーワードとなり、実際に授業そのものの実施方法が見直されたり、工夫されたりしています。
「高校」から「大学」へのパイプ役となるこの共通テストでは、高校の学習指導要領に沿う形で「知識の理解の質を問う問題や、思考力・判断力・表現力を発揮して解くことが求められる問題」が出題される予定です。単に「知識が問われる問題」だけ出題されるのではない、という点がポイントです。
具体的には、
・社会生活、日常生活の中から課題を発見し、解決方法を構想していく場面
・資料やデータなどをもとに考察していく場面
などを想定した問題が出されます。
教科書などで扱われていない初めて目にするような資料やデータが、問題文で扱われることもあります。でも、問われているのはあくまで「高校で身に着けた知識の理解や思考力」なのです。
高校教育そのものが変化し、そして、それがどれだけ身に着いたかを測るテストも変わります。単なる知識の定着だけではなく、実生活に生かせるような場面での知識の活用力や思考力まで問われるということになります。
そういった「思考力」を問う問題の一つの出題形態が、記述式問題です。「大学入試共通テスト」では、国語と数学Ⅰにおいて、それぞれ小問3問の記述式問題が導入されます。具体的に見ていきましょう。
<国語>
●出題形式
「20~30字程度」「40~50字程度」「80~120字程度」を記述する問題が、各1問ずつ出題される予定。
●解答時間
現行の大学入試センター試験の80分から、100分に延長。
●評価方法
記述式問題について、マーク式問題の配点とは別に、記述式問題の「段階別評価」が示される予定。
<数学>
●出題形式
数式を記述する問題または問題解決のための方略等を端的な短い文で記述する問題が3問、マーク式問題と混在する形で出題予定。
●解答時間の変更点
現行の大学入試センター試験の60分から、70分に延長。
●評価方法
数学Ⅰの記述式問題については、段階別評価は行われず、マーク式問題と同様に配点が行われる予定。
今回は新たに始まる「大学入学共通テスト」のプレテストをきっかけに、出題形態の変更、なかでも記述式問題について具体的に見てきました。
記述式問題は対策が難しいものです。頑張ってたくさんの記述式問題に触れられたとしても、自己採点するだけ、解答を丸暗記するだけでは十分な対策になりません。そこから、何が分かったのか? どこが分からなかったのか?「解答のプロセス」を明らかにして一つひとつの問題と解答を照らし合わせて検証していく必要がある、ということです。
知識を生かせるかどうか、言葉として表現できるかどうかは、どれだけ質の高い知識をインプットできるか、そして、本番を想定したアウトプット経験をどれだけ積めるか?にかかっています。
「じゃあどうすれば身に着くの?」「どうやって勉強を進めていけばいいのか分からない!」と不安を抱いている皆さん、大学受験ディアロの「学習の仕組み」についても、見てみてもらえればと思います!
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