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大学入試改革で国立大学の試験はどう変わる?

最終更新日:2022-11-01

新大学入試以前の試験形式は国立大学を受験するためには「センター試験+2次試験」を受ける必要がありました。

各国立大学の個別試験で評価されるポイントは?

新大学入試では「共通試験+大学の個別試験」を通じて、学力の3要素を偏りなく評価しようとしています。

学力の3要素とは「知識技能」、「主体性をもっての協働する力」、「思考力/判断力/表現力」の3つです。

大学入学共通テストは主に「知識・技能」や「思考力・判断力・表現力」を評価します。
対して、大学の個別試験では「主体性・多様性・協働性」を評価することが必要になります。

主体性・多様性・協働性の評価方法は?

主体性・多様性・協働性を評価するために、従来のようなペーパーテストだけの評価ではなく、「複数の書類選考」や「試験方法」によって総合的に評価を行うようになっていきます。
ペーパーテストが完全になくなる可能性は低いですが、各大学ごとの目的に応じて、その比率や内容は大きく変わるでしょう。

具体的な評価方法の一例として、以下の表をご覧ください。
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評価要素が多いため、一部抜粋します。

「調査書」や「活動報告書」などの高校時代に力を入れて行ったこと、「各種大会や顕彰等の記録、資格・検定試験の結果」などから、
高校時代やそれ以前からの主体的な取り組みが評価されるようになります。

また、「大学入学希望理由書、学修計画書」では、「何のために大学に入学し、何を学び、何に活かしたいのか」という将来に対しての目的意識も評価されます。

「面接、ディベート、集団討論、プレゼンテーション」では、「周囲の人を巻き込んで協働していけるコミュニケーション能力」が評価されます。

このような評価方法から何が言えるのでしょうか。
従来のペーパーテストではボーダーラインに達している生徒のみが合格とされていましたが、新大学入試では、多様な能力を持つ学生の採用につながると言えるでしょう。

AO入試や推薦入試は?

個別試験については、一般入試だけではなく、AO入試や推薦入試についてもルールの整備や改善が検討されています。
特に課題とされたのは、一部の大学でAO・推薦入試が学力は一切問わない入試になってしまっている状況です。

上記に対しては、一定の知識・技能の基準を入試で必要とすることが検討されています。つまり、従来のAO入試にもペーパーテストを導入される可能性があるということです。

新たな入試区分とは?

現状の入試区分は「一般入試、AO入試、推薦入試」でした。
しかし、新しい区分では、各大学が「一般選抜、総合型選抜、学校推薦型選抜」という形式をとります。

そのため、新しい区分の入試形式では、入学希望者を多面的・総合的に評価することは共通していますが、重点を置くポイントが異なります。

  • 一般入試に代わる一般選抜:「大学入学共通テスト」や「各大学が実施する教科・科目に関わるテスト」
  • AO入試に代わる総合型選抜:「入学希望者が自ら表現する能力・適正、学習意欲、目的意識等を評価すること」
  • 推薦入試に代わる学校推薦型選抜:「在学中の学習成果を評価した上で、大学に対して行う推薦」

以上が新しい入試区分と重視されるポイントです。

次回は、各国立大学の具体的な例についてご紹介します。

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